今年は、第26次モレロス大学箕面研修生を迎えました。平成4年(1992年)に始まったこの研修は、箕面市と国際友好都市・クエルナバカ市にあるモレロス州立自治大学とともに行っている事業です。研修の目的は、モレロス大学で日本語を勉強している学生に、日本語を学んだり、日本文化を体験したりする機会を与えることです。
勝尾寺見学
ちなみに、今年の研修生は皆女性でした。上の写真に写っている研修生は左から、アミラさん、エスメラルダさん、ヒメナさん、アレハンドラさんです。アミラさんを除いて、皆にとって日本が初めてで、日本語の能力はまだ初級ですが、いつも一生懸命言いたいことを伝えようとがんばっていました。アミラさんだけは数年前、半年間留学生として関西大学で勉強しました。
研修生が日本文化をさらに理解するため、お寺を見学したり、ホームステイをしたり、学校を訪問したりしました。
見学した1つのお寺は帝釈寺です。そこで住職さんから、仏教の教えと瞑想の基本を学ぶことができました。お寺の地下にある部屋まで連れて行っていただいて、簡単な瞑想を体験しました。瞑想の一番難しいところは正座だったかもしれません。
帝釈寺での瞑想
皆は仏教にとても興味を持って、仏像とお寺の飾り、お香などについて色々質問していました。瞑想の後、住職にお茶と和菓子をいただきました。和菓子は、非常に美味しそうでした。研修生はお茶や和菓子をとてもおいしそうにいただいていました。
装飾について質問しているヒメナさんとアレハンドラさん
日本文化体験の中で、茶道もとても気に入りました。茶道の先生から茶道の基本と和菓子の食べ方、茶碗の持ち方、抹茶の立て方などを学びました。そして、その体験は茶道専用の建物である茶室で行われましたので、本当の茶道体験ができました。部屋の奥に、秋の句が書いてある作品が掛けてあり、花をはじめ、部屋の飾りも秋を表していました。熱心な先生のおかげで茶道だけではなく、日本の美に対する考え方についても習うことができました。
茶道体験
研修生の活動は日本語教室や日本文化体験だけではなく、他のこともしました。その1つは、箕面市長と議長表敬訪問でした。表敬訪問の始めに、まじめな顔をしていて、自己紹介した時は声が小さくて、簡単な日本語で話しましたが、市長と教育長が気軽に話して下さると、安心して積極的にしゃべられるようになりました。会話の中で、日本の好きなところやアニメをはじめ、様々なことについて話しました。
その後、議長表敬訪問が行われました。議長表敬訪問の時はもう緊張がなかったので、始めから普段どおりに会話できました。議長にメキシコ料理と和食などについて聞かれました。市長も議長もメキシコへ行ったことあるので、日本の文化とメキシコの文化について色々話せました。
市長・教育長表敬訪問
議長・副議長表敬訪問
日本語の勉強と日本文化体験以外、研修生が箕面へ来る目的はもう1つあります。それは、メキシコの文化を広げることです。例えば、ホームステイを通じて、研修生もホストファミリーもお互いの文化について知ることができます。
自分たちの文化を見せる一番大きな機会は「メキシコ文化の夕べ」というイベントです。9月21日(金)に行われて、三味線音楽団体とマリアチ、箕面市出身である歌手の北川さん、ラサイエ大学音楽団が演奏しました。そのイベントで研修生は民族舞踊を踊りました。鮮やかな黄色のスカートを勢いよく動かす踊りでした。観客は盛り上がっていました。
「ゲレロ州の黄色い女性」という踊り
研修生の受け入れは、研修生とホストファミリー、日本語の先生などが参加したフェアウェルパーティーで終わりました。その日のため、箕面へ来てから体験したことや感じたことを述べるスピーチを作りました。皆の前でスピーチをした時は間違いなく一番緊張していましたが、日本語を勉強した3週間の努力は実りました。皆は素晴らしい日本語でスピーチをしました。
フェアウェルパーティーでのスピーチ
23日(日)に箕面から出発し、数日間東京を観光した後、26日(水)に無事帰国しました。